2012年6月3日日曜日

俳枕 江戸から東京へ(74)

増上寺
文:山尾かづひろ 挿絵:矢野さとし

増上寺の大殿













都区次(とくじ): 三田寺町は6日を掛けて廻りましたが、今日はどうしますか?
江戸璃(えどり):三田寺町は、また後日廻ることとして、梅雨に入る前に一度、増上寺をお参りしておきたいのよね。増上寺は広くて1日で廻り切れるものではないので、このあと別のシーズンに何回かで行くつもりだけどね。
都区次: この東禅寺からですと、どのように行きますか?
江戸璃: 京浜急行の品川駅から押上方面の電車に乗って大門駅で降りて、歩いて行くわよ。
都区次:この大門は何と読むのですか?
江戸璃:増上寺の総門のことで「だいもん」と読むのよ。「おおもん」と読んだら吉原の大門になっちゃうのよ。増上寺は徳川家康が天正18年(1590)に江戸入府以後に菩提寺と定めて以後大変な発展をしたのよ。総門から三解脱門(さんげだつもん)そして本堂の大殿(だいでん)まで一直線に見えるわよ。


三解脱門









重文の三解脱門日の盛り 長屋璃子(ながやるりこ)
法要に容赦なく日の盛り 山尾かづひろ