2012年12月16日日曜日

俳枕 江戸から東京へ(102)

山手線・日暮里(その1)日暮里駅
文:山尾かづひろ 

日暮里駅南口










都区次(とくじ): 日暮里駅に着きました。これから子規庵へ向うわけですね。
江戸璃(えどり): その通りだけど、「さあ駅に着きました。さあ子規庵へ向います」。それでは「味も素っ気も無い」でしょ。面白い所を通りながら行くのよ。日暮里駅は鴬谷寄りの南口から降りるわよ。南口は駅舎の上に緑の三角帽子があるのですぐに分るわよ。この南口が出来て谷中霊園や天王寺に行くには随分と便利になったのよ。

駅屋根に尖がり帽子冬日濃し 大森久実

都区次: 元々は南口は無かったのですか?
江戸璃: そうなのよ。けっこう出来たのが遅くて平成元年なのよ。それまでは北口改札だけしか無くて、さらに西口(谷中側)から紅葉坂をだらだら歩いて行ったものよ。


悠悠と根岸に遊び日短し 長屋璃子(ながやるりこ)
駅を出てすぐに寺裏冬日向 山尾かづひろ